喫茶店からblogそして浜辺へ


blogをやってみようと思いたったのは、下北沢のとある喫茶店で、「本とコンピュータ」の編集長の仲俣暁生さんと会ったのがきっかけだった。
その店は、よい音楽と癖のある店主が売りの店で、私は季節に1回くらいの割合で出かけるのだけれど、そこで前から知っていたある方と出会い、同じ編集部の仲俣さんと話したのだ。

きっとヨーロッパ辺境のロマ系の音楽やフランスのアラブ系音楽などかかっていたのだろう。そんな音楽をバックに私が海の家の話をして、仲俣さんが群像の文芸批評の連載の話をしたはず。

それから数日後、仲俣さんからメールがきて、「はてなダイアリー」を使っていることを知った。
これが出発点。
blogの世界を初めて知ったわけだが、いろいろとインスピレーションを得た。

しかし、実際使ってみないことには、この世界の魅力もわからないのだなと思いだした。
それで「はてなダイアリー」を使ってみることにしたのだ。

このblogの目的は2つある。
1. blogということを使いながら知ること
2.「海の家」というスペースについて考えてみる

さっきの喫茶店で私は「本とコンピュータ」編集部の人とすらすらと話しなんかしているので、なんとなく想像がついたと思うが、私は「渡邉裕之」という名でライターの仕事をしている。ここ数年、私は夏になると「海の家ライター」となって、葉山の森戸海岸や一色海岸にあるニュースタイル海の家についていくつかの雑誌に書いている。

しかし夏が終わると、他の仕事が忙しくなったり、落ち込んだり、酒を飲んだりして、時は流れ、また夏の前になると海の家について書くということを、数年繰り替えしているのだが、これはまずいなとずっと思っていた。

何か、秋や冬でも海の家のことを考えたり書いたりできる仕掛けを作らなければいけないなと思っていたのだ。
そしてこのblogだ。日記形式で、毎日書くという環境が作られるということは、根性なしのライターが毎日書くにはぴったりだし、他者に絶妙に開かれているという日記は、ほどよい緊張感があって、これまたぐうたら物書きにはありがたいと思ったのである。

もう現在の海の家は、夏の海水浴から離れ、季節を越えても成立するスペースだ。それを先取りして寒い季節に海の家のことを、電子スペースの岸辺で考えてみてみようということなのだ。

打算づくめで始める。こういう始め方はいかんかもしれないが。まあ、やるだけやってみよう。

ただし私はホームページすら自分で作ったことがない男。タグを間違えたりするかもしれんから、最初は外に公開しないで、少したってから公開することにしよう。