「ビーチの社会学」読書ノート2

 本のつまらなさが読んでいくうちに、どんどんわかってくるという恐ろしい体験をしている。この本を読んでいいのは、海の家から都市文化を考えようとしている私だけかもしれない。みなさんは決してこの本には近づかない方がいいでしょう。

大月隆寛は帯で推薦文を書いている。大月は大丈夫だろうか? ビーチで起こるトラブルやそこに出現する変態野郎たちがただただ描写されているのである。もちろん私には、とてもためになるものだ。

たとえば「サンディ・アンディ(砂まみれアンディ)」という男は、まず海に入って体を濡らしてから、砂浜の上を転がり、頭の先から爪先まで砂まみれになる。そして女性のそばに気づかないように座り女性をみつめる……。サンディ・アンディ、XTCにでも音楽を作ってほしい人物である。


読むのも苦痛だ。「ブラック・マシン・ミュージック」にエリック・ホッファー、『紀州史散策』など読まなければいけない本はいっぱいあるのに。しかし、絶対この本にはビーチの秘密が隠されていると信じて残る120ページを読み進もうと思う。

 
ビーチといえば、私の家の近くの海岸に関して来週に動きあります。その準備をしている。来週になったらお知らせします。


それと気になるニュース。友人から聞いたのですが、平井正先生、「ドイツ映画全史」を書き上げたそうです。版元がみつかっていないとか。