茅ヶ崎まで

海沿いの道を歩いて、天皇家の別荘前に行き、そこから海廻りのバスに乗って逗子駅に出て鎌倉に行き、駅前のたらば書房に寄って湾岸戦争を巡る片岡義男の本を手に入れ江ノ電に乗って藤沢に行く、駅前の中華料理店でラーメンを食べて茅ヶ崎へ、そこからコミュニティバスに乗ってサザンビーチに到達した。


バスや電車の中でずいぶんかっこいいオンナたちを見た。パティ・スミスのような雰囲気の日本のオバサン。それから腕に怪我をしていて、その腕で痛みをもった自分の体に触れている思索的な顔をしたオバサン、男の子のようなTシャツ姿のとても若いレズビアンカップル、その子たちはバスの中でじゃれあっていて、ゲンコツを作って相手のおっぱいのところをグリグリしたりしている。自分のおっぱいに対するめんどくささや具体的な快楽などその子のさまざまで複雑な体のことが、その仕草の一瞬に込められていて、だけどそのすべてが愛せる者をみつけた楽しさとしてすべて肯定されているような、ものすごく幸福な一瞬を見ることが出来て、私はうれしかった。