PARADISE ALLEYで『海の家スタディーズ』

日曜日、『海の家スタディーズ』の営業で鎌倉へ。たらば書房、島森書店で数冊づつ注文していただく。ありがたい。帰り際に鎌倉市農協連即売所内にオープンしているカフェ「PARADISE ALLEY」の子たちに本を見せるために行く。すごいな、『海の家スタディーズ』への反応が実にいい。店主のJ君なんか約20分間熟読立ち読み状態であった。
J君の読み方。どのページを開き、どれくらいじっくり読み込むか、その様子を横で見ていた。こんな素敵な店を構成できた奴はやっぱり空間をめぐる本の読み方が独特だ。そしてすごい集中力。
市場という場所を居心地のよい場所として再発見し、その空間の一部をカフェに構成していくこと、それは忘れられていた海の家を心地よい空間として再発見することと同じことだ。ということを彼の読書行為を見ていて、再確認。


この本は新たな形でカフェや古本屋を開いた人、これから開きたいと思っている人にもとても楽しめる本だと思う。海の家の立体図が並んでいるページはカフェや古本屋のアイデア集としても使えるだろう(そのようなアイデア集がまったくない)。さらに都市の中には、少数の人しか気づいていない居心地のよい場所が必ずあるのだけど、それを発見し、再構成していく勇気もこの本から得ることができると思う。

『海の家スタディーズ』(鹿島出版会)は今週の火曜日あたりから都市の主要書店を中心に並びだす。よろしくお願いします。