「アート」と「防災」

土曜日に続いて11月27日の日曜日も、横浜トリエンナーレに行った。
BOAT PEOPLE Association」というグループが開催した『水上シンポジウム都市の浮動産「L.O.B.・-13号」、ポスト・トリエンナーレのシナリオを考える』に参加したのだ。


このグループは、船を使って都市の中のもうひとつのスペースを提示し、都市に対する考えを揺さぶるアクションを作り出しているグループである。今回は貨物やゴミを運ぶ船、艀を改造して人が集うことができるスペースを作って、横浜トリエンナーレに参加している。


今回のシンポジウムは、「L.O.B.・-13号」というこの転用艀をトリエンナーレ終了後、どのように使用するか/処分するかを考えつつ、水上から見た都市空間を再考していくというものだった。


国土交通省関東地方整備局空港港湾部の方や、横浜トリエンナーレキュレーターの芹沢高志さん、都市の水辺空間について詳しいマリンジャーナリストなどが出席したのだった(葉山の海の家「海小屋」の村野さんも参加)。


たくさんの興味深い話が聞けたのだが、一番印象に残ったことだけを書いておこう。


現在、日本の法律では、船を水上で動かすことは割合自由にできるのだが、陸地に付けること、人が乗り降りすること、停泊させることは、かなり制約されている。
ましてや停泊し、そこでバーやカフェなどを運営することは非常に難しい。
今回、BOAT PEOPLEが横浜埠頭に艀を停泊できたのは、それが横浜トリエンナーレという芸術祭の「作品」だったからである。


私が興味深いと思ったのは、話の中で、さまざまな法的規制を乗り越えることができたのは「アート」の力であり(こういった言葉使いに鳥肌がたつ人もいるだろう)、また、これから艀を使ったこのスペースを維持させていこうとするのだったら、「防災」という考えを使ったらどうかいう、意見があったことだった。
阪神・淡路大震災の時に道路がほとんど使用できなくなり、都市の水運が見直されたという事態を踏まえた意見である)。


「アート」と「防災」について書こうと思ったのだが、もう少しじっくり考えてみます。
(実は12/1にちょこっと書いたのだが、なんか倒錯しているので、12/2に削除訂正しました)