美術館で散歩をしながらラジオの収録

hi-ro2006-03-28


葉山のインターネットラジオNUSICでの作業は、この春から、pod-walk(iPodを聞きながら歩く視聴覚スタイル)を意識したステージに入っていきます。
とりあえず、この作業のフィールドを神奈川県立近代美術館葉山館にしたいと私は考えています。
その最初の試みとして、今日、美術館の学芸員の水沢さんと、葉山環境文化デザイン集団のメンバーであるランドスケープデザイナー阿部さんとで、美術館の庭を歩きながら置かれている彫刻作品や景色について話をしていく、その様子を収録してきました。


近代美術館の庭には、李禹煥、ホセイン・ゴルバ、保田春彦、富樫一、西雅秋、吾妻兼治郎毛利武士郎といった作家の作品が置かれています。こうした作家や作品についての話、樹木や景色についての会話が、その庭園を実際に歩きながら聞くことができるラジオ番組にしたいと思っています。(もちろんメインは家で聞く形になるのでしょうけど)


しかし、移動しながらの録音はNUSICにとっては初めての試みですし、それ用の機材もそろっていないという状況でしたので、収録は終えましたが、結果はいろいろと未知数です。とにかく、今回は試験的な番組作りということですね。


今回の録音方法について少し書きましょう。
最初に考えたのは、デジタル・レコーダーをそれぞれ首から下げてもらい、録音をし、そのデータをi-P-odを核にして再編されたiLife06のGarageBand(今回はラジオ番組作成ツールとして進化している)で編集し、そのままwebにupするという方法です。
しかし、その収録方法だけではなんとなく不安で、同時にビデオカメラでも撮影し、そのサウンドデータも使えるように考えました。NUSICの飯塚さんにサウンドをメインにしたビデオ撮影をお願いし、いざ当日ということになったところで、音をしっかりとるなら、一人の人にカメラ1台体制の方がよいということになり、当日現地集合午前10時10分前に、美術館近くに住む映像ディレクターのぬほりんに撮影をお願いしました。ぬほりんも、いい人というのか腰が軽いというのでしょうか、すぐに来てくれ、それもハイビジョン対応のカメラをもってきてくれ、めでたくスタッフ集合ということになったのでした(なんていい地域なんでしょう。ぬほりんさん、ありがとうございました!)。


二人の話はおもしろく、歩きの雰囲気もよく、短いテレビ番組だったら上手に出来上がるのではないでしょうか。しかし、pod-walkということになると、今ひとつ、最終形がわからないというのが、今の気持です。昔、よく聞いていた野口五郎の「なぜに、あなたと歩くと、この街も輝いて見えるのだろう」といった歌でも思い出しながら編集することになるんでしょうね。


収録を終えて、阿部さん、ぬほりん、飯塚さんと私は、堀内の木ノ下橋近くにある酒飯・満寿多で、春の陽を浴びながらゆったりと食事をしました。いいところだな。また行きたい。