ムーンライダーズを描写すること

そこで思い出したのだが、「ムーンライダーズ30周年記念」を特集をしているということで、久しぶりに『MUSIC MAGAZINE」(6月号)を買った。行けなかった4月30日の日比谷野音で行なわれた30周年記念コンサートVintage Moon Festivalについての書かれている記事もあったが、こういうイベントが、「新約聖書のように登場人物の行動と言動をシンプルに書き写しており、それがロバート・アルトマンの群衆映画のような視線で構成」されていたら素敵だったのにな。
今回の特集は書き手それぞれの、ムーンライダーズへの愛着が出ていて、それぞれどこか心温まる文章だったけれど、
時代ごとに新たな試みを繰り返してきたこのようなバンドに対しては、もう少し書く方も「試み」があってはいいのではないだろうか。
このようなバンドを愛するファンなら、結果が失敗したとしても、テクストの試みは歓迎すると思うのだ。
(そのファンの識字率がもっとも高い日本のバンドだからね)


たくさんのゲストが出たらしいVintage Moon Festivalは、人物のさまざまな描写方法、それを構成するさまざまな仕方などを実験するには、恰好の材料だったと思うのだけれど。
この30周年は前半と後半に分かれていて、この後は後半戦に入るらしい。
後半戦で何かおもしろいイベントがあるなら、ムーンライダーズを描写する新たな試みができるようにしたいんだけれど、やれそうなところないかな?