常に蛇行しているFAX紙

このチェコシュルレアリストの図録制作終わるあたりから、ある雑誌のために、私が選んだ独自路線を歩む3つの出版社へのインタビューを始めている。先週は独自の実験教育を行なうK社にいってきた。教育関係の方はお分かりであろう。会ってよかったです。独自路線のグループを見るのは、やはり気持よい。
そこで思い出したのだけれど、コンピュータネットワークが隆盛する以前に、FAXを使ってネットワークを編み込んでいたグループがあった。ある人が1枚に何事かを書いた紙を送る。それを読んだ人が感想を付け加え次の人に送る。それがずっとくりかえされ、大きな円環運動が常時行なわれていたグループだった。その時代は確か、FAX機にカット機能がついたものはあまりなかったから、枚数のある通信だと、部屋中が長い紙だらけになった。
だから、話を聞いたとき、常に蛇行しているFAX紙を、このグループが行なっているネットワーク図として頭の中に描いたのだった。真っ白い蛇を信奉している人々だった。この集団ももうすでに消滅した。