「東京サイハテ観光」房総ツアー


このblogでいっていたマジカルミステリーナイトマイクロバスツアーの正式名称は、「『東京サイハテ観光』房総ツアー」。その旅に16〜17日に行ってまいりました。交通新聞社の『東京サイハテ観光』(中野純=文、中里和人=写真)の刊行記念で行われたものです。
この本は、雑誌『散歩の達人』に連載されていた「旧道部」という記事を基本に編集されている。当初は、旧い道を歩き名景発見を目論むものだったらしいが、自分たちの旅が「サイハテ感」の景色を求めているのだということに気づき、旅の記録の再編集が行われたようだ。


16日朝、20数名がマイクロバスに乗り込み出発しました。東京近辺のサイハテ感を発見していく視覚武道団体「旧道部」の受け入れ体制のもと旅は行われた。
具体的には房総地域の「手掘りトンネル」見ることを中心にしたツアーでした。
畑に行くために農道を作るような感覚で掘っていたのだろう農道トンネルから、自分の家のためだけに作ってしまったマイトンネルまで、魅力的な掘リモノをいくつか見てきた。その他、電柱桟橋歩き、月夜に歩くナイトハイク、勝浦の朝市体験や、つげ義春ねじ式』の女医さん手術現場風景通過などなど、盛りだくさんの楽しい旅でした。
民宿の食事もおいしかったし、酒を呑んでみんなと語りあいました。今、てぬぐいでお世話になっている林静一さんの奥様もちょうどこられていて、楽しく話をした。


幸福は目的地などにはなく、道の途中にあることは誰もがわかっていることだけど、何故か人は道に立ちとまることもできず通りすぎてしまう。道路には、やはり方向性の力学が発生しているから。
私たちは道中なんとか立ち止まるためにカメラをぶらさげ、道端に咲く野の花に注目したりする。しかし、道をせわしなく行き来する日々を送る者にはそれも難しい。そこで求められるのが道楽者という存在だ。
中野純中里和人が提示してくれた手掘りトンネルという対象は、「手作り」「闇」という両者それぞれの得意技を通してつかんでみせた「道の途中の幸福」。
トンネルという通過空間を目的にしてしまう旅は、まさに道楽の王道であった。


この旅については、詳しく書きたいが、とりあえず写真を早めにアップしておきます。