「nusic books」第2回目収録日

今日はインターネットラジオ「nusic books」の収録日である。午後から奥成達さんのお家へレコーダーなどの機材をもっていく予定。「nusic books」の第二回目の主題は「海辺本」ということで、主に『太陽の季節』について話をする。そのための準備で、昨夜は遅くまで本を読んだりCDを聞いたりする。奥成さんと『太陽の季節』を読みながらPIZZICATOFIVEなんかを聞きたいなと思って曲を選ぶ。


それから小沢健二のCDも出してきて夜中の3時くらいまで聞き続けてしまった。この小説の特徴として、作者の解説が要所要所に置かれているということがある。主人公たちの気持ちや行動の意味を逐一、作者が説明していく。斉藤美奈子は『妊娠小説』で『太陽の季節』を説教臭いといっている。「物語の外にいる非人称の語り手、いわゆる『神の視点』で進行するわけなのだが、この語り手は、事件の経過報告だけでは満足できず、局面ごとにしゃしゃり出てきては小うるさいコメントを差しはさむニュース番組のキャスターを連想させる。『説教臭さ』は、おそらくこの語り手(キャスター)のせいなのだ」


たしかにこうるさいのだけど、物語の外にいる非人称の語り手が主人公たちの心理などを説明していくという、ある意味でまっとうな小説の構造をもった小説なのである。小沢健二の唄を、なんだか急に聞きたくなって、押し入れ段ボール箱の中からごそごそと出してきたのは、そのようなまっとうな構造を彼の唄ももっているからだ。


女の子に恋をした男の子の細々とした心情やちょっと突飛な行動。その心情や行動を説明したり、愛おしくみつめていく唄の物語の外にいる非人称の語り手の存在。夜中、なんだか感動する。


午前中、『海の家スタディーズ』見本、宅急便で受け取る。ちょうど家に来た隣のサーファーのヒデちゃん(そうとうイカス奴)に見せる。「カワイイなー、この本の形を見て買っちゃう人、いますよね〜」といってました。
 

午後2時。奥成さんの家、クマガイ、MIXERの ヒラオと訪問。NUSIC収録。
番組録音終わって、奥成さんの誕生会に突入。本日、奥成さんは生まれたのだ。
ビールを呑みながらトム・ウエイツの海賊版ビデオを見る。しかし私たちのノリの悪さを察知してすぐに奥成氏、「タモリ倶楽部」の「空耳アワー特集ビデオ」(奥成編集)へ変換。すぐに全員大ノリ状態。奥成氏、ガンズ&ローゼス、メタリカの空耳に大反応。私はジプシーキングス空耳と映像お色気バージョンに反応。
全員、人生を思う存分語りあって解散。
帰宅後、留守電にbeach clean comicsにうれしい新展開。