師走だ!

もう年末だ。
歳末になると私は、築地のキントンヤさんの店員にならなければいけない。
それなりの量の原稿を書かなければいけないのだけれど、暮れには築地で働かなければいけないのだ。これは運命なのだった。


店員の格好をしている私が、築地で友人にばったり会ったりする。そういう時は「実家で働いているんだ。テリー伊藤は、実は兄貴なんだ」といっている。中には信じる人がいる。昔、私の友人の間では私の兄は変な人として有名で、その記憶がごっちゃになっている人が信じるのかもしれない。



これから大晦日になるまでに、仙台にいき、クリスマスもし、近所の建築家の方と静岡の温泉に行ってうなぎも食べ、そして原稿も書くのだけれど、メインは築地の店員だ。朝6時から働いてディケンズが描写するような大群衆に囲まれて、築地らしい身振りをしなければいけない。都市演劇的な数日だ。忙しくなってきた。師走だ!