菊地成孔の対談からコバンザメ

ユリイカ」の今月号の特集は菊地成孔
菊地氏と山下洋輔氏の対談では、いきなりプロデューサーの岩神六平さんの名前が出てきます。(立ち読みをしただけでまだしっかり読んでいませんが)
昨年、私が出した『海の家スタディーズ』(鹿島出版会)では、岩神六平さんのインタビューを行なっています。渋さ知らズやこまっちゃクレズマを海の家によんできた人として、海の家の音楽や自分の街で音楽を楽しむということについて話を聞いています。興味がある方は、この本もどうぞ。


そういえば、先日nusicbooksの打ち合わせで奥成達さんと会ったら、その対談には奥成さんの名前も出ているとか。え〜、その対談を読んで奥成さんに興味をもたれた方は、インターネットラジオNUSICも聞いてみて下さい。
http://www.nusic.net/


(こういう文章をコバンザメ商法といいます)


奥成氏のお宅にお邪魔するので、おみやげにSHE SEE SEAのケーキと「ロード・トゥ・メンフィス」のビデオをもっていきました。「ロード・トゥ・メンフィス」(リチャード・ピアーズ監督)は、マーティン・スコセッシが製作総指揮に当たった「THE BLUES Movie Project」の一本で、ブルースマンを多く輩出してきた土地メンフィスをテーマにしたドキュメンタリー。私は、ここに出てくるボビー・ラッシュのめちゃくちゃ泥くさいステージ(篠原演芸場がソウルトレインした感じ?)がとても好きで、そのステージから彼が毎日曜日に行くソウルフルな教会シーン(聖歌でトランス状態になる人のまわりで、教会でもらったパンフレットを団扇のようにして扇いであげるおばちゃんたちの面倒見!)に繋がっていくこの映画での最高潮の場面(行く前に頭出しをしておきました)を、奥成さんと炬燵に入って楽しみました。


話は変わって、昨日ある雑誌からメモしたこと。
戦前の浅草には「汽車活動」というものがあったらしい。
古い三等車の客車が一両置いてあって前方にスクリーンがある。観客は列車の座席に座ってそのスクリーンに映される映画を見る。その映画というのが、畑の中を走るレールだけをただただ写しているものだった。
薮入りに家に帰れなかった小僧さんたちは、汽車活動に行くと、故郷に帰るような気になって涙したという。
浅草らしいアミューズメント施設、汽車活動。