2006-01-01から1年間の記事一覧

高速愛とワークショップについて

その日も、海沿いの停留所でバスで待っていると、さあーーっと、マカベさんが自転車でやってきて、「ワタナベく〜ん」といって、自転車に降りるやいなや、その瞬間、マカベさんの情愛に包まれてしまった。 いつものことなんだけど、高速愛なんだ、マカベさん…

フリーランスの方は、読んではいけません

『en-taxi』の今号に「火」という小説が載っている。一人暮らしの老人が暖をとるため、アパートの部屋の中で火を燃やし、それが元で火事となり、老人が施設に入れられる小説である。作者は恩田陸。だと思って、私は呑気に腰湯をしながら読んでいて、へ〜、さ…

アルミ海の家のレンタル

今週、日経や朝日などで記事が掲載されていたので、ご存知の方も多いと思うが、「アルミ海の家」のレンタルが、4月20日より開始される。 葉山の海岸の海の家の動向を知っている方は、「あっ、あれかな」と思うだろう。そう、2004年は一色海岸の海小屋のANNEX…

菊地成孔の対談からコバンザメ

「ユリイカ」の今月号の特集は菊地成孔。 菊地氏と山下洋輔氏の対談では、いきなりプロデューサーの岩神六平さんの名前が出てきます。(立ち読みをしただけでまだしっかり読んでいませんが) 昨年、私が出した『海の家スタディーズ』(鹿島出版会)では、岩…

奥成2.0

奥成達さんとのラジオ「nusic books」第二回を少し編集しなおしてupしました。 寺山修司の家出について語るところの前にジングルを入れたのと、坪内祐三のストリートワイズの話のパートの最後の方を少し切り、西原理恵子の「ぼくんち」の話に入っていく前の…

くちぶえと週刊誌

インターネットラジオNUSICでの、美術館モノの番組のテーマ音楽は、「くちぶえ」でしようと決めた。ある口笛奏者の方に依頼を行ない、先程電話で打ち合わせをした。 5年前くらいだろうか、くちぶえ音楽への気づきが音楽界に少しだけあった。なんかできない…

不登校と観察びとの力

昨晩は、不登校の子供たちが集まるフリースペースを運営している人と 私の知り合いの作家を会わせたのだった。 この作家は、少年時代、学校に行こうと思うと吐いたり下痢をしたりするようになり、結果、中学、高校をほとんど行ってない人だ。 人とほとんど接…

美術館で散歩をしながらラジオの収録

葉山のインターネットラジオNUSICでの作業は、この春から、pod-walk(iPodを聞きながら歩く視聴覚スタイル)を意識したステージに入っていきます。 とりあえず、この作業のフィールドを神奈川県立近代美術館葉山館にしたいと私は考えています。 その最初の試…

汽車住宅主義について

汽車住宅主義者なんである、私は。 汽車住宅主義とは何か? まず汽車住宅について説明しよう。 第二次世界大戦直後、日本では厳しい住宅難に陥った。その解決のために、戦災によって機能を失った乗り物を住宅に変える転用が行なわれた。この転用によってでき…

奥成達ラジオ「nusic books」公開!

お待たせいたしました。 詩人・奥成達と本で遊ぶラジオ「nusic books」公開します! 第2回「海辺本を読む」 『太陽の季節』を読んで、渚のモダンを追う旅へ 海辺の街、葉山。その海辺を舞台にした小説が石原慎太郎の『太陽の季節』。 発表されたのは昭和30年…

奥成達と本で遊ぶ「nusic books」、もうすぐです!

全国の奥成達さんのファンのみなさま。 詩人・奥成達と本で遊ぶインターネットラジオ「nusic books』第二回、お待たせしました、じゃなくて、編集やってます。(ごめんなさい!) 自宅編集作業を終え、これからヒラオ氏のところへ行って粗編集やります。 そ…

母とジュリエットが猫を抱えて家に入っていく

久しぶりに実家に行くと、母親が「最近、家にネズミが出る」という。ネズミとりを仕掛けたが捕まらない。猫を飼おうかと思うという。 ビデオ屋で借りてきた『トリコロール 青の愛』(監督・クシシュトフ・キェシロフスキ)を見ていると、主人公ジュリエット…

四国の海の家サーヴェイ

そうそう、先週はある打ち合わせで畔柳教授と会った。昨年、畔柳研のM君たちが夏に行なった四国の海の家サーヴェイの結果の一部資料を見せてもらった。すごかった! 四国の人にはあたりまえのことだと思うのだが、関東圏の人間にはものすごく新鮮な世界です…

梅田スカイビル

さて、先週の私は、京都ではなく大阪に行ってきた。 東雲キャナルコートCODANに関する原稿をなんとか仕上げ、次の日には大阪へ。 一泊して仕事を終えて、夕方、東京行きの新幹線に乗る前に、梅田スカイビルが急に見たくなりビルのまわりを歩いて写真撮影をし…

ムラカミ・ハルキが登場する映画

ちょうど1年前からだろうか、月に二度は見る映画がある。なんだか日本映画が見たいなと思うと、知り合いからもらったビデオをセットする。流れる映画にムラカミ・ハルキが登場する。 モノクロの日活映画である。 男は若い時、絵描きとして注目されていたが…

雑事を語り合い、ほうろうへ

昨日は夕方、東京某所の喫茶店で、南陀楼綾繁こと河上氏と、ある企画の打ち合わせ。やらなければいけない雑事を二人で確認。まだGOサイン出ていないのだが、装幀について二人で勝手にアイデア出し。河上氏、目がキラキラ。 やらなけれればいけない雑事をしば…

CODANの撮影

昨日は、東雲キャナルコートCODANの撮影で、1街区から6街区の内部に入れてもらったのだった。山本理顕の、とにかく家族を開いたものにしようという、意志が表現された1街区。公団の鉄の扉をとりあえずの敵として考えたのでしょう、ガラス戸にしてしまった玄…

作業の前に

今月から約1年間、ボランティアをする人たちのことをレポートする仕事をすることになって 自分が今、ボランティアたちに対して思っていることをメモしてみた。 夜の部屋、ソファーに座って書いていった。 作業の前に行なう道具選びといったところか。 ひとつ…

Vの人たち

描かれるやいなや 「このような組織ではなく」と 黒板消しで消された 私の 「そのような命令系統ではなく」 と講師がいうと 疲弊した午後4時半のボランティアたちの頭の中に 突如現れ瞬時に消えていった 私の墓 夕食の時間が近くなって キミたちの目に それ…

下駄を履いたネズミ

早朝、台所の方からガサゴソと音がするので、行ってみたが何もいない。ネズミは逃げたのだなと思った。眠ると、また音がする。行ってみて台所の奥を見ると、ゴキブリホイホイがあった。ゴキブリがひっかからないので、そのまま放置していたものだ。覗くとネ…

父の言葉

子どもといえば、横須賀線に乗っていると、小学校に上がるか上がらないかくらいの男の子が長男に弟一人、妹一人の子どもたちと両親から成る家族に出会った。横に東海道線が走っていた時、父親が「ほら、見て、オレンジ色に塗装された東海道線の電車が走って…

500ポンドの口座

下見の日、東雲キャナルコートCODANにあるコンビニエンスストアとパン屋とカフェが一緒になったような店でコーヒーを飲んだ。若い主婦がおしゃべりをしている。団地の内部を貫くS字街路を歩く住民の姿を見る。それから『ブレア時代のイギリス』を読む(山口…

CODAN

先週は江東区にある「東雲キャナルコートCODAN」という都市再生機構が作った団地に行って下見をし、その後、関係者にインタビューを行なったのだった。 山本理顕、伊東豊雄、隈研吾、元倉眞琴といった建築家がデザインした共同住宅が立ち並ぶ、最新鋭の公団…

雪の日

雪ですね。 早朝から出かける用事をとりやめて、庭を見ながらチンザノの甘〜い奴を寝床に持ってきて雪見酒をすることに。 雪をぼんやり見て本も読む。『アンナ・カレーニナ』を読んでいたら地主たちが会話をしている。 「でも、どうやって百姓どもを教育する…

労働からの解放、読書、裸体(腰湯)

今日は生憎、曇りで、太陽は雲に隠れている。 陽を浴びて、本を読み、うつらうつらするという、冬の午前中の楽しみ、この厳し過ぎる今年の冬の唯一の楽しみができない。つらい。こういう時は腰湯だ。風呂場になぜかトルストイ『アンナ・カレーニナ』(新潮文…

朝の光の中で「公共空間としての海辺」についてのメモ

正月の頭からずっと原稿を書いていた(半分行き詰まっていたのだが…)。やっと、ちょっと一区切りできた。 しかし、本当に寒い冬ですね。 この海が一望できる家は風情があるが、風が無情に入る家、隙間だらけの家なのだ。 毎冬は、温室用のビニールで外側か…